2008 |
11,28 |
音楽のユニットに成長した昼ノ月、なんと広島でデビューしたのだ。この前の月曜日。
写真は打ち上げの会場で語るリードソプラノリコーダー奏者二口大学。そして絶妙なアンサンブルを演出するバイプレイヤー、鈴江俊郎。
脇野、押谷の四名が参加した「鈴江祭り」という3つの短編演劇作品の試演会の、幕間のショーを引き受けたのだ。「モルダウ」は「顔を見ないと忘れる」の本番よりもいっそうぶあつい音を会場に提供し、場内はなぜか興奮と感動に、いや笑いに包まれ……いや。あれは感動の笑いだ。私たちの恐る恐るの演奏に皆緊張し、そして弛緩し、皆この世にはない光を一瞬みたはずなのだ。
ふふふ。昼ノ月おそるべし。音楽でも伝説をつくってしまいかねないやつらはどこまでいくのだろう。
もちろん「鈴江祭り」という企画自体、いい上演に恵まれて、真に心温かい一日となった。鈴江作品の抜粋ばかり3作品を連続上演、なんてもう、疲れる3時間あまりになるに決まってる……と鈴江本人はおそれ、おびえ、小さくなって過ごしていたのだが、いやいや、神は許してくださった。広島に新しい演出家、役者も誕生したのだ。若い人たちは皆懸命にチャレンジしてくれた。そして、確実に私は客席で、泣いた。たくさん笑いもしたが、やっぱり決定的に、泣いた、という事実のほうが私には重い。人が人を精一杯思い、思いつめる、っていう姿は、どうしてこんなに、きれいなんだろう。そういう上演。
広島の人たちに丸ごと愛で包まれて、私たちはもうこの世でないような幸福感に酔ったのでした。
ああ広島。川の美しい街。私たちが鴨川で稽古した響きは、あの街にもやっぱりよく似合うのでした。
私たちの対バンド、も広島には誕生した。「のばら」を演奏した劇団ハマチ主義のおじさんふたり。またの対戦を誓って、私たちは広島の街を後にして、ああ。またつぎ、この街を訪れるのが楽しみなのだ。
広島の皆さん、ありがとうございました。
こころから。
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