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演劇ユニット 昼ノ月

3人でお芝居します。
2024
09,21

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2008
11,13
kabee

広島からかえってきて、ようやく、ほっとして。
広島の会場は他の会場と違って、三方客席。壁が二面立ち、二方から客席が迫ってこそ、人物二人がおいつめられたあの感覚が生まれるのに、大丈夫かなあ……一面しか壁が立たない、しかも高さも3メートル60センチの巨大なものが無理で、いつもの7割の高さしかない壁で……
舞台や照明を気にすることになっている鈴江はもう胃袋がよじれるくらい心配していたのでした。
しかし、たってみれば。あれよあれよと。
……山小屋シアターのスタッフ、村木さんの創意工夫、そして鈴江ももちろん臨機応変に、図面などいつの間にかどこへいったのか?というくらいの臨機応変なつり方、たて方、照らし方。今までみたこともないような機材を、聞いたこともないような組み合わせと角度と並べ方で。村木さんが巨体をゆすって言いました。巨体のわりにはささやく声で。
「鈴江さん、いまあなたは世界一のプランナーですよ。」
「だよねえ。」
「だって世界で一人くらいしか こんなにさまざまな機材を駆使することにチャレンジした人はいないから。」
「いやほんとだよねえ。」
500ワットの灯体など数えるほどしか使わなかったのだ。見た感じに比べれば、使用した電力量は驚くほどの少なさで、300ワット、100ワット、85ワット、絞りもせずにバンドアも節約……しかしここまでやれるもんなんだなあ……

たくさんのお客様でした。
もうほんとに広島の実行委員会の人たちの支えは大変強力で。木材の客席しか持っていってないのに実行委員会は鋼鉄の頑丈さ。びくともしない客席。そして私たちの団結!
感謝感謝感謝しかありません。

いまはもうそれも思い出になるんだろうなあ、と想像するだけで切ない。
過ぎれば、たった一瞬前の事件だって思い出になる。
時間はそういう残酷なもので。
だけど思いの中に残るものは永遠だ。私たちの木材の客席はいつしか朽ちるだろう。修理して修理して、でもいつかはなくなる。だけど記憶は誰も奪えない。
そんな事件。広島は、事件でした。

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