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演劇ユニット 昼ノ月

3人でお芝居します。
2024
04,23

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2007
12,03

11月23日24日に行ったWSの内容について記録に残したいと思います。

「内側から形を変えてみよう」、記憶をたどることで身体を変えていき、その身体同士が出会ってどんなものが見えるのか。正解はないがその瞬間瞬間の摩擦みたいなものが作り出すドラマを見ていこうというものです。作品に望んで台本を手にしても創造性を失わないで居られる俳優の身体の状態を見つけようというものです。
そして作業としての大きな狙いは意図的に「ドキドキを作り出す」ということでした。どうしたらドキドキした状態を作り出し、継続できるのかを参加者の皆さんと一緒に探して行きたいたのです。

1日目は身体を注意深く見つめることでした。
身体をじっくり見ていくといろいろなことが見えてきます。見えてくるというのは、想像力をかきたてられるという意味です。

実際の作業は以下。

まずは「名前鬼」という名前を呼ぶことで鬼を交代させていくという鬼ごっこ。これは身体を暖めることと動かし動かされる身体を獲得するために行います。同時に参加者の名前を無理なく覚えられるのです。
少し汗をかき息が切れるぐらい行い、その後床に寝転がり今の身体の状態を自身の内側から感じ取ります。
これは重要なことで内側から形を変えるためには欠かせない要素です。少し負荷をかけることで身体の状態を知ろうという流れです。

ストレッチ。下半身から上半身へと移行していくものをやりました。少々時間が掛かりますが日常的な身体を無理やりにでも変える必要があります。偏りの少ない体にしておきたいのです。
ここまでで積極的に表現する身体に向かう下準備が出来ました。

続いて腕のシンコペーションなど呼吸と身体の経済的な使い方、重力に反発する力をどうエネルギーにしていけば綺麗に動けるのかをいくつかの運動を行うことで見て行きます。身体の可動域を広げる目的もあります。身体の中に空気が満ちてきて少し軽くなったように感じます。そして出来るだけ動きと呼吸を合わせるようにして身体自身が風通しよくなるようにしておきます。要するに呼吸に身体が敏感に反応するようにしたいのです。

その身体をキープしたまま二人組で前後ろになり一人は音を出す人、もう一人はその音で動く人をやりました。後ろの人は前の人の身体のいろいろな箇所に音を当てていきます。前の人はその当てられた音、空気の振動で身体がふわっと動き出します。これは身体が外からの音(エネルギー)を同からだの中に取り込み変換させ(こういう言い方をすると難しいことのように思われるかもしれませんが体というのはある種の変換装置なのだと考えます。例えば食べるということにしたら分かりやすいと思うのですが、にんじんを食べてにんじんがそのまま出てきたりしません。汚い話ですが別のものになって出てきます。その程度に考えていただければと思います。)自身の動きにしていくというものです。相手の息遣いや気配も感じます。より呼吸や相手に対して敏感になっていきます。音を出す人はどう音を出してあげれば動く人が気持ちよく動けるのかを相手をよく見ながら感じながら瞬間瞬間で判断しながら出していきます。動く人もだんだんどんな音が来るのかを予想してみたり裏切られてみたり、自然二人にはやり取りが生まれます。その結果普段では絶対にしないような恥ずかしい動きになったりコンニャクのようにぐにゃぐにゃで柱の無い身体に思わず知れずなっていたりします。要するに相手の存在によって自身に飛躍が生まれます。相手のエネルギーを使って自身の変化する領域が拡大していくのです。重要なのは自分だけで変化するのではなく受け取ることで大きく変化出来るということです。

記憶によって内側から身体を変えるためにはここがポイントになると考えます。受け取っている身体を思い出し身体が自然に変化を遂げる。形で入るのではなく受け取ることで自然と形に近づくのです。これは「俳優の身体を探す旅に出る1」でやった形から(ポーズ)のアプローチとは正反対のものです。

もう少し飛躍するために一人の人が音を出し後の人たちは全員動くということもやりました。ここでは一対一ではないので動く人同士でもやり取りが生まれます。他の人が何処にいてどんな状態なのかを身体の中に取り込みながら空間を意識することで動きに必然性が生まれます。動き同士でも受け取りあいができより大きな動きが自然生まれるのです。始めはやり取りが難しいかもしtれませんが受け取りそして自身から出すということに着目していけば日常的ではない大きな変化を楽しめるはずです。
ある男性参加者は蛸踊りのような何処をどう動かしたらそんな動きになるのか分からないようなぐにゃぐにゃな身体で見ている人の笑いを誘っていました。しかし彼はとても繊細に音を身体で受け取っていただけだというのです。何故笑われるのか分からない、笑われて心外だとでもいいたそうな感じでした。でもそれは傍から見るとなんともいえず面白いものだったのです。そうなのです、彼は知らないうちに大きく飛躍していたのです。

ここまでで身体、呼吸、相手、空間に敏感な身体になっています。この身体をキープしたまま「場所を作る」ことに移っていきます。先ほど書きました記憶によって内側から身体を変えてみて、それをじっくりと見ることでどんな想像が生まれるのかを見ていきます。まず在る具体的な場所を考えてもらい言葉を使わずに空間に踏み出してもらいます。身体を見つめることで空間が在る具体的な場所に変貌していきます。

これは結構すごいことで何の変哲も無い会議室が突如別空間になるのですから。演劇のある種の面白さがここに在ると思っています。身体が世界を支配する醍醐味とでも言いましょうか。いや言いすぎでしょうか。

まずある参加者の方がコンビニを作りました。でも普通のコンビニではなく手作りパンを焼いているコーナーの在るコンビニだったのです。彼女は実際にそこで働いていてその身体の有様を見事に再現してくれました。この作業には身体を見ていて場所が分かったら参加していくというルールがあります。コンビニだと分かったら同一空間に入り、できるようならやり取りもしてみる関わりを持ってみるということにしています。時間にして4,5分は立ったでしょうか、皆なんとなくコンビニだとは思ってもパンを焼くコーナーの存在がつかめず確信を持てないでいました。でもどう見てもコンビニらしいので何人かが参加しました。最後に答え合わせをします。彼女が何処にいたのかを聞き参加した人にも聞きました。正解は正解でしたが面白かったのはこの場合コンビニだとは分かってもパンコーナーが分からなかったのです。でもその分からないぶん動きが見ている者の想像をかきたていろんな可能性を模索する結果となりました。頭がフル回転で動き出したのです。そうなのです、大事だと思っていることは正解を導き出す手続きではなく多くの可能性について思いを馳せることなのです。総体としてではなく瞬間瞬間に想像力を動員していくのです。そしてそこに勇気を持って踏み出し出会うことなのです。

このことは2日目の創作と機転ということへと繋がります。わからない状態に身を置くこと。意図的にその状態に自身を晒してみること。否応無く変化させられる身体を見つめることで何ものかが前に進めるられるのではいかと期待をします。

他に電車の中、インターネットカフェなどが出ましたがここで時間となりました。
2日目に続きます。2日目は場所をそれぞれ持ち寄ってもらいそのばらばらな場所を組み合わせてみたらどんなものが見えるかを探っていきたいと思います。身体から発信されたものがどんなふうにドキドキした時間を創るのかを見たいと思います。

続きはまた書きます。お米をジャスコに買いにいかなければ。






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