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演劇ユニット 昼ノ月

3人でお芝居します。
2025
03,10

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2008
04,26
,kiiroihana 記者会見。緊張する会議室。アトリエ劇研演劇祭参加団体の代表たちが顔をそろえて、テーブルの前にちん、と座っている。向こう側には各新聞社、雑誌社の担当者の方々。あと3分で開始……誰も喋らない。静か。ことり。誰かがペンを床に落とした。「すいません……」小声で彼は言った。けれどその声は皆に届いた。意味もなくうなづくアーチストたち。沈黙はかえって深くなる。……とそのとき。

隣りのダンサー、坂本公成さんの携帯電話がなる。シーン、とした会場に、小声の坂本さんの声が響く。誰もきかないふりしているけれど誰も喋ってないのでいやおうなく耳にはいってしまう。「もしもし、あの、いや、うん。ちょっと今ね、あの。話せないから、あとで、いい、いやあのだから、ちょっと、き、あ、だからき、いいかなあとでかけるね、え?え?うん。だからそれも含めて、え?ごめん。はい。はい。え、はい。あ え お」――きれた。

ちょっとすごい注目されてたよいまの電話。いっそどういうことなのかその場の皆さんに説明したほうが潔くないか?

鈴江は坂本くんにアドバイスしたのだけれど彼はただただ冷や汗ぬぐいながら笑っておりました。

 

ああ。記者会見って緊張する。

そんな場所で聞かれたら答えようと思って用意してきた役者の紹介です。こだしにします。

 

・二口大学:彼は人生・哲学を感じさせるストイックな役者です。彼がのびのび稽古すると、演技術は内へ内へと向かいます。どうして役者なのか。どうして演劇なのか。どうして自分はここにいるのか。どうして生まれてきたのか。どうして目の玉はふたつ?どうして菜の花はなのはなっていうなまえ?禅問答の解答を探すみたいな彼の生活がにじみ出て人々を魅了するのかもしれません。関西現代演劇俳優賞ってすごい賞なんです。演出としては彼の禅問答には無関心なふりをして、楽しいことしてよ、笑えることしてよ、わかりやすくしてよ、あっはっはあっはっは、とお願いしてバランスをとってます。

 

……写真は黄色い花。むこうは白い花のじゅうたん。春です。しずかです。

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2008
04,23
二口です

稽古が始まります。

どきどきです。

なんといっても再演なので、よほど気持ちを新たにしなければなりません。

手垢のついた時間は捨てなければ。

新しい作品にむかうよりも困難な気がしています。

昨年の、あの、素敵な瞬間は忘れて。

新しい瞬間を作らなければ。

忘れることの難しさ。

顔を見ないと、わすれる、ことのせつなさ。

忘れたい、わすれられない。

見つめるだけで、覚えているだけで、少し、うれしくもなります。

顔をあげて。

知っておいてもらえるだけで、すこし、気が楽にもなります。

稽古での堆積される時間。

これからが、いえ、いままでも、瞬間であることの、瞬間でしかないせつなさを。

楽しもう、と思います。


2008
04,22
こんにちは。わきのです。

先週の土日に鳥取で鈴江俊郎ワークショップが行われました。
8月の公演の劇場下見も兼ねて、わきのもお供してきました。

鳥取たのしみだな~という気持ちを更にあげてくれたのは、
行きのバス




バスのシートが砂丘!

かわいいシートに身を委ね、鳥取入りをしました。

公演会場がすばらしかったことは後日書くとして、、、

ワークショップはとても充実していました!
自分で考えて動き、
鈴江さんのアドバイスでさらにおもしろい演劇が生まれる。
なるほど!そうすればいいのか!
と受講された方々の目が相槌をうっていました。

d2ae9fd2.jpg








受講された皆さん、ありがとうございました。

そしてサンネンカンの皆さん、ありがとうございました!
2008
04,21
カフェにて。 これはメガネです。押谷です。
これは押谷のメガネです。
稽古場の近くにあるカフェは、稽古終りに立ち寄り、その日の反省やメンバーとの親睦をはかる大切な場所なのです。しかもここ、おしゃれなんです。デリなんですが、う~ん、その響きがもうなんともイケメンって感じ。
こんな場所にはコンプレックスを感じる押谷なのです。いいのか、私が入っていいのか。
そんな感じなんです。かっこいい男の人と話す、そんな感じなんです。
メガネなんてかけてたらはっきりとものが見えすぎて、いてもたってもいられなくなるので、メガネをはずしていた押谷。
見えないぐらいがちょうどいいのです。
そして、今日も私たちは稽古に励むのです。

押谷
2008
04,18
池の花、草早速チケットに申し込みをいただいて。私たちは気がひきしまる思いでございます。
昨年の京都公演では私たちの予想を超えたお客さんにつめかけていただきました。うれしい悲鳴だったのですが、急傾斜のちょっと変わった客席で とびきりすてきな観劇の環境を、と望む私たちはさらに最善の努力をしようと心に決めています。
ゆったりふかふか貴賓席のようなラグジュアリーな環境、というのではありません。
ちっちゃい小屋で座ったとたんにドキドキする、そんな状況。集中が高まる非日常の環境。
お客さんを詰め込みすぎてはいけないのです。はい。

高校生活を近郊住宅地ですごし、マスメディアの情報にばかりさらされて育ってきた私は、大学で京都に移って、夢だった一人暮らしをはじめ、飢えに駆られて、渇きをいやすために、あたらしい自分の街をあるきまわりました。自分のこの目で確かめる表現。ブラウン管や活字ではなく 自分がなまに確認できるなにか。実際に触れることができる人の、息遣い。そんな表現。
あのときであったいくつもの、一生忘れないだろうささやかな表現の影響でしょうか。
せっかくの演劇、なんだから、と、どうしてもなまの感触が得られる環境に惹かれてしまいます。
大劇場の外野席みたいな立派な遠さより、ファウルボールがライナーで飛んできたら怪我しそうな 選手のおケツに手が触れそうな最前列の内野席に惹かれてしまいます。
だけどもちろん一長一短。ものごとは良い面と悪い面と両方ひきつれてやってきます。
そうなんだ。だれもが全員例外なく満足する客席、なんてものはないのだ、だから個性あるものをつくることに臆病ではいけない。怯えてはいけない。いけないのだ。

ぶつぶつ考えながら、自転車でうろうろしている京都市内。
二口くんのように歩く、というところまではいかないけれど、私は最近バイクを禁欲して、自転車に乗ってます。約束しよう。何年後かには自転車も禁欲する自分に進化しよう。
とおりすがりの深泥池。
古代からの植物が生息するこの池も、バイクだとよそ見運転が危ないから気づけない花に、自転車だとよそみし放題だから胸いっぱい鑑賞できるのです。

あおい花、白い花。
これ、古代からの花なんです。

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