
すごいことになっている。床がぴかぴかだ。稽古。稽古。稽古。床の上を駆け回りころがりまわる役者の肉体がすっかり稽古場を清潔にしてしまう。役者の肉体はすっかり床と仲よし。楽しい稽古。えがおの稽古。床はみんな、知っている。
ふう。おいらぐったりだ。たまにはねっころがってしまいます。平気だ。だって床はお友だち。
ああ。間もなくこの床ともお別れ。稽古場を去る日、僕らは泣くのだろうか。お世話になりました。床さん。僕らの芝居は、もう二度と戻らない今日のこの日の記憶を道連れに、もうすぐ本番を迎える。今日。そして明日。そしてあさって。 おお。もう間もなくではないか。たーのしーー